Manfred Mann / The Five Faces of Manfred Mann (1964)

HMV CLP1731
Smokestack Lightning (Burnett)
Don't Ask Me What I Say (Jones)
Sack O'Woe (Adderley)
What You Gonna Do? (Jones-Mann)
Hoochie Coochie (Dixon)
I'm Your Kingpin (Mann-Jones)
Down The Road Apiece (Raye)
I've Got My Mojo Working (Morganfield)
It's Gonna Work Out Fine (Seneca-Lee)
Mr. Anello (Hugg-Jones-McGuiness-Vickers)
Untie Me (South)
Bring It To Jerome (Green)
Without You (Jones)
You've Got To Take It (Jones)
 60年代のブリティッシュ・ビート・グループの多くは、それぞれの個性を  活かしたさまざまなスタイルでアメリカのR&Bやブルーズといった音楽を消化し、シーンに登場してきました。
  今回紹介するマンフレッド・マンは、リーダーでキーボード奏者のマンフレッド・マンとドラムのマイク・ハグが、当時のロンドンのクラブ・カルチャーを席巻していたというトラディショナル・ジャズ・ブームに触発され結成したマン=ハグ・ブルース・ブラザースが前身ということもあって、ジャズ寄りのアプローチを使った独特のサウンドを展開。さらに初代ボーカリストのポール・ジョーンが63年に加入した以後は、彼のもつR&Bやブルーズ志向がプラスされ、より多彩 な音楽性を獲得していきました。

  このポール・ジョーンズが加入するのと同じころ、バンド名をマンフレッド・マンにあらため、EMI系列のHMVレーベルと契約。同年6月にシングル「Why Should We Not/Brother Jack」でデビューしました。そして3枚目のシングルとして翌64年1月に発売された「5-4-3-2-1/Without you」が、当時の人気テレビ番組『Ready Steady Go(レディー・ステディー・ゴー)』のテーマに選ばれ、トップ5に入るヒットとなります。さらにもう1枚シングルをはさんで、7月には英米で1位 を獲得し世界的な大ヒットを記録することになる「Do Wah Diddy Diddy/What Are You Gonna Do?」を発表し、一躍人気バンドの仲間入りを果たしました。

  このアルバムはそんな中で発表されたデビュー・アルバムで、ハウリン・ウルフやウイリー・ディクソンの曲ようなビート・グループおなじみのカバー曲にまじって、ジャズのサックス・プレーヤーであるキヤノンボール・アダリーの曲を取り上げるなど、彼らの多彩 な音楽性が集約された作品になっています。
  またどの曲もアレンジのセンスや演奏能力の高さが感じられ、発表から35年を経た現在でもまったくその魅力は色褪せていません。

  90年代に入ってクラブ・シーンを中心に再評価の動きが高まり、シングルヒットを中心としたコンピレーションCDが数多く発売されるようになりました。
  しかしヒット曲だけでは、マンフレッド・マンというバンドがもっていた幅広い音楽性が十分に伝わるとは思えないので、そういった意味でも彼らの魅力がつまったこのアルバムをおすすめします。もちろんシングルヒット曲もかっこいいですが。

※現在入手可能なCDは、オリジナル・フォーマットと同じ全曲モノ・バージョンで14曲収録デジパック仕様のイギリス盤(EMI 7243 8 56634 2 0)のみですが、収録曲はアメリカ編集盤CD『The Manfred Mann Album / The Five Faces of Manfred Mann』(EMI 7243 8 7067 2 3)でも聴くことができます。