Small Faces / Ogden's Nut Gone Flake(1968)

Immediate IMSP 012
Ogden's Nut Gone Flake
(Marriott-Lane-Mclagan-Jones)
After Glow (Marriott-Lane)
 -Long Agos And Worlds Apart (Mclagan)
 -Rene (Marriott-Lane)
Song Of A Baker (Marriott-Lane)
Lazy Sunday (Marriott-Lane)
Hppiness Stan: Happiness (Marriott-Lane)
 -Rollin'Over (Marriott-Mclagan)
 -The Hungry Intruder (Marriott-Mclagan)
 -The Journey (Marriott-Lane-Mclagan-Jones)
 -Mad John (Marriott-Lane)
 -Happy Days Toy Town (Marriott-Lane)
 ここ数年、予想もしなかった音源が次々にCD化されて、ファンにとってはとてもうれしい状況が続いているスモール・フェイセス。そこで今回は、彼らが68年に発表した『オグデンズ・ナット・ゴーン・フレイク』を取り上げることにしました。

  68年といえば、キンクスの『ビレッジ・グリーン・プリザべーション・ソサエティー』が発表された年でもあり、前年にはビートルズが『サージェント・ペパーズ』を発表。翌69年にはザ・フーの『トミー』が発表されているなど、確実にシングル中心からアルバムへと時代が移り変わった時期でした。

  そうした時代の状況に、当然のようにスモール・フェイセスのメンバーも刺激され、前作にあたる『スモール・フェイセス』ですでに導入していたサイケデリック路線をさらに押し進める形でこの作品の製作を開始。彼らの代表作のひとつでもある「レイジー・サンデー」をはじめ、効果 音やストリングスを巧みに取り入れた独自のサウンドは、このアルバムの傑作としての評価を決定的なものにしました。
  とくに、コックニーに昔から伝わる昔話をモチーフにして作られたという「ハッピネス・スタンの物語」では、曲間をナレーションで繋ぐという組曲風のスタイルを取り入れ、ロック・オペラの先駆的な作品としても高く評価されています。

  しかし、よりハードなサウンドを志向し始めたスティーブ・マリオットがこのアルバムを最後に脱退。ピーター・フランプトンとハンブル・パイを結成し、残ったメンバーはロッド・スチュワートとロン・ウッドを加え、フェイセスとして活動を再開することになります。
  つまり実質わずか4年ほどの活動期間で、スモール・フェイセスはブリティッシュ・ビートを代表するバンドのひとつとして名を残すことになったわけです。その理由のひとつには、シングル・ヒットもあり、R&Bバンドとしての評価が高かったにもかかわらず、そこに留まることなくつねに新しいサウンドの開拓に挑戦したことがあると思います。
  そうして意味でもこのアルバムは、スモール・フェイセスというバンドのモチベーションの高さをフルに知ることができる名盤だといえるでしょう。

※現在入手しやすいCDはESSENTIAL(ESMCD477)です。これは97年にでたデジタル・リマスター盤で、初回プレスにはオリジナル盤の円形ジャケットが再現したブックレット(もちろんCDサイズなので小さいですが)がついていました。また、この円形ジャケットを再現したアナログ盤も何度かリイシューされています。