Peter And Gordon / Peter And Gordon(1964)

Columbia 33SX1630(mono)
SCX3518(stereo)
Lucille (Donaldson)
Five Hundred Miles (West)
If I Were You (Asher-Waller)
Pretty Mary (Stookey-Mezzetti-Okun)
Trouble In Mind (Jones)
World Without Love (Lennon-McCartney)
Tell Me How (Hardin-Petty-Allison)
You Don't Have To Tell Me (Asher-Waller)
Leave My Woman Alone (Charles)
All My Trials (Trad.)
Last Night I Woke (Asher-Waller)
Long Time Gone (Trad.)
 今回このコーナーで紹介するアルバムは、ピーター・アンド・ゴードンのデビュー作である『Peter And Gordon』です。
 64年のデビューからわずか2年足らずの間に、イギリスで5曲、アメリカで8曲のトップ20ヒットを放った彼らは、60年代中期のイギリスの音楽シーンにおいて最も人気があったデュオ・グループといわれています。
  とくにデビュー・シングルである「World Without Love(愛なき世界)」は、レノン−マッカートニー作品ということも影響したのか全英全米ともに1位 を獲得する大ヒットとなり、それ以後も68年に解散するまでトップ・グループとして活動を続けましました。   

  ロンドン生まれのピーター・アッシャーと、スコットランド生まれのゴードン・ウォーラーが、ともに在学していたパブリック・スクールで出会ったことをきっかけにデュオを結成。ロンドン市内のコーヒー・バーなどを中心に、活動を開始しました。そして、ときどき出演していたピックウィック・クラブでの演奏を聴いた友人から彼らを推薦されたプロデューサーのノーマン・ニューウェルの力によって、コロンビア・レコードと契約。64年にシングル「World Without Love」でデビューしました。
 レノン−マッカートニーによるこの曲は、ピーターの妹でのちに女優になったジェーンが、当時ポール・マッカートニーのガール・フレンドだったところから提供されたというもので、全英全米で1位 を獲得する大ヒットとなり、3枚目のシングル「I Don't Wanna See You Again」まで連続で、レノン−マッカートニー作品をシングルとして発表し、英米の両方で人気   の高いグループのひとつになっていきました。

 このデビュー・アルバムには「World Without Love」を含む全12曲が収録されていますが、同時期にデビューしたバンド勢と比べると、いまいち物足りないという印象があるようです。
  しかし、初期のビートルズもお手本としていたというエバリー・ブラザーズ・スタイルのコーラス・ワークを活かしたハーモニーについては、その完成度の高さでは群を抜く出来だといっていいでしょう。
  また、1曲目に収録されている「Lucille」はカバー・ナンバーとしてはおなじみのものですが、けっしてそうしたバンド勢に負けることのない、ビート感あふれるサウンドを聴かせてくれます。
  さらに、「World Without Love」のB面だった「If I Were You」をはじめ、計3曲収められているオリジナル・ナンバーの完成度も高く、シングル・ヒットした曲のほとんどがカバー・ナンバーだったことから、あまり重要視されることのないソング・ライターとしての彼らの力量 を再確認する意味でも、もっと高く評価されるべきアルバムです。

このアルバムのCDは、99年にEMIからリイシューされたイギリス盤(EMI 7243 5 20189 2 5)があります。オリジナル・アルバムに収められていた12曲それぞれのモノラル・バージョンとステレオ・バージョン、計24トラックが収録されています