Small Faces / Small Faces(1966)

Decca LK4790
Shake
Come On Children
You Better Believe It
It's Too Late
One Night Stand
What'cha Gonna Do About It
Sorry She's Mine
Own Up
You Need Loving
Don't Stop What You Are Doing
E Too D
Sha-La-La-La- Lee
< CD BONUS TRACKS >
Shake(French EP Version) / Come On children(French EP Version) / What'cha Gonna Do About It(French EP Version) / Own Up Time(French EP Extended Version) / E Too D(French EP Version)
 賛否両論いろいろ意見が分かれるところですが、とりあえず「紙ジャケット・シリーズ」リリース記念ということで、今回のこのコーナーで取り上げるのはスモール・フェイセスです。
  といっても、再発された『Small Faces』と『Ogdens' Nut Gone Flake』に関してはすでに紹介済だということで、今回はデビュー・アルバムの方の『Small Faces』を紹介したいと思います(ちょっとややこしいですが…)。

 ロニー・レーンの熱いシャウトがはじける、サム・クックのカバー・ナンバー「Shake」で幕を開けるこのアルバム。すでにビッグ・ネームの仲間入りを果 たしていたザ・フーがウェスト・エンドの代表だったのに対して、その対抗馬であるイースト・エンドの代表だったというだけあって、ここで聴けるサウンドはすでにR&Bやブルーズのコピー・バンド的な枠を大きく超えたものになっています。すでにブリティッシュ・ビートを代表するバンドとしての風格さえ感じることができるほどです。

 全12曲中5曲収録されているカバー・ナンバーはもちろん、残り7曲のオリジナル作でもそんなワイルドな魅力が炸裂。とくに、アルバム2曲目の「Come On Children」や、ワン・コードで押しまくる「E Too D」、レコーディングの途中でキーボーディストとしてジミー・ウィンストンに代わってイアン・マクレガンが参加してからのナンバーである「Own Up」などは、まさにスモール・フェイセスというバンドの存分感が十分に発揮されたナンバーだといっていいでしょう。

 そして、特質すべきはなんといってもデビュー・シングルでもあり、全英13位 のスマッシュ・ヒットとなった「What'cha Gonna Do About It」。65年6月のバンド結成からわずか6週間後にレコーディングが開始されたというこの曲からは、スティーブ・マリオットがヴォーカリスとして、唯一無二の才能と高いモチベーションをもった存在であることを感じることが出来ます。

  このデビュー・アルバム。チャート的にも、全英3位まで上昇し、しかも3ヶ月間にわたってトップ10内に入り続けたというロング・セラーとなりました。それだけに、バンドの代表作というだけでなく、ブリティッシュ・ロックを語る上で欠かすことのできないアルバムのひとつだといっていいでしょう。
  しかも、結局デッカ・レーベルからリリースされたアルバムはこの1枚だけ(レーベルは勝手に『From The Biginning』というアルバムをリリースしますが…)。イミディエイトへ移籍すると、スモール・フェイセスはより実験的なサウンドへアプローチしていくバンドへと次のステップへ進みはじめました。
  つまり、いわゆる<モッズのヒーロー>としてのスモール・フェイセスのサウンドが唯一楽しめるオリジナル・アルバムだということです。

※このアルバムのCDは、1996年にデジタル・リマスター化によってリイシューされたものがおすすめです。ボーナス・トラックとして、「What'cha Gonna Do About It」のフレンチ・EPバージョンなど別テイク5曲が追加収録されています。 日本盤はポリドール(POCD-1946)。