Moody Blues / The Magnifient Moodies(1965)

Decca LK4711
I'll Go Crazy
Something You Got
Go Now
Can't Nobody Love You
I Don't Mind
I've Got A Dream
Let Me Go
Stop
Thank You Baby
It Ain't Necessarily So True Story
Bye Bye Bird
< CD BONUS TRACKS >
Steal Your Heart Away / Lose Your Money / It's Easy Child / I Don't Want To Go On Without You / Time Is On My Side / From The Bottom Of My Heart / And My Baby' Gone
 オリジナル・メンバーはほとんどいなくなってしまったものの、現在も安定した活動を続けているバンド、ムーディー・ブルース。60年代後半以後は、どちらかというとプログレ色の強い演奏で人気を集めてきたこのバンドですが、デビュー当時は非常にR&B色の強い硬派なイメージをもつビート・バンドでとして人気を集めていました。
  そこで今回は、彼らがビート・バンドだった時代に制作した唯一のアルバムであるデビュー作『The Magnifient Moodies』を取り上げてみました。

  ベースのクリント・ワーウィックが中心となってムーディー・ブルースが結成されたのは1964年。5人のメンバーは全員バーミンガム出身で、しかもそのうちの4人までが、このバンドに参加するまでにすでに他のバンドで活躍していたこともあり、デビュー当時からすでに注目を集めていました。
  しかし、デビュー・シングルはまったくの失敗に終わり、ようやく2枚目のシングルとしてリリースした「Go Now」がヒットを記録。しかも、イギリスで1位、アメリカでもトップ10にランク・インする大ヒットとなり、人気グループの仲間入りを果たします。

 この『The Magnifient Moodies』は、そうした追い風を受けてリリースされたデビュー・アルバムで、「Go Now」をはじめとするカバー・ナンバーと、メンバーのオリジナル曲をバランスよく収録。この当時の彼らがいかにR&B色の強いビート・バンドだったかを確認できる、なかなかの仕上がりになっています。

  バンド自体はこのアルバム発表以後、何枚かのシングルをリリースするもののヒットにはいたらず、結局、中心メンバーのひとりであったクリント・ワーウィックが脱退。続いてギタリストのデニー・レインも、自身のバンド結成のため脱退してしまいました。
  そこで残ったメンバーは、ジョン・ロッジとジャスティン・ヘイワードを加わえて活動を再開しますが、なかなかヒットには恵まれず、レコード会社からも新たなサウンド・アプローチを要求されるようになっていきます。
  そんな中で、ようやく「Night In The White Satin(サテンの夜)がイギリスでトップ20に入るヒットとなり、続いて同曲をフューチャーしてリリースされたセカンド・アルバム『Days Of Future Passed(サテンの夜)』が、歴史に残る驚異的なセールスを記録。とくにアメリカではその後も大成功を納め、ビッグ・ネームのひとつとして現在も高い人気を誇っています。

 しかし、この『The Magnifient Moodies』が発表されたころのムーディー・ブルースは、のちにウィングスに参加するデニー・レインや、ムーブやELOのメンバーとなるベヴ・べヴァンなどが在籍していたバンドというイメージが先行しすぎていて、あまりにも評価が低いというのが現状です。
  そこで、ぜひこのアルバムを聴いてみることをおすすめします。シーンを代表する名盤とまではいいませんが、熱心なファンだけのものにしておくのはあまりにも惜しい気がしてなりません。

※現在入手しやすいCDは、1992年に出たRepertoire盤(REP 4232-WY)でしょう。デビュー・シングルなど、同時期に発表された7曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。